気象×美容の専門家のタッグで実現!「美肌予報」誕生秘話

ポーラが持つ肌についてのビッグデータと、日本気象協会の天気予報をかけあわせ、向こう一カ月の肌を取り巻く環境と美肌を保つためのケア方法を、都道府県別に発信する「美肌予報」。その誕生秘話について、「美肌予報」でコメントを発表している日本気象協会の気象予報士・齊藤愛子さん、長年にわたり気象データの研究に関わる同協会気象予報士・谷口聡一さん、美肌予報を作成している同協会の曽根美幸さん、そしてポーラ美容研究室の山川弓香さんにお話を伺いました。

左からポーラ美容研究室 山川弓香さん、日本気象協会 齊藤愛子さん、曽根美幸さん、谷口聡一さん

 

隣り合う県でも、肌環境がまったく違う理由を突きとめたかった

 

――「美肌予報」が生まれたきっかけを教えてください。

 

「美容業界では、以前から紫外線や空気の乾燥など、気象による影響が肌と密接であることはわかっていました。でも、都道府県別の肌データを見てみると、隣り合う県でも肌環境がまったく違う。気象が似ているにもかかわらず違いが出るのはなぜか、その理由を突きとめたかったんです。そこで、日本気象協会さんにお願いして、共同研究が始まりました」(山川さん)

「研究を進めると、気象だけでなく地形も肌に密接に関わっていることがわかりました。たとえば、私たちはひとつの気象現象としてしか見ていなかった風も、全国の気象データと都道府県別の肌データを照らし合わせたら、肌に影響を与える地域独特の風があることがわかりました。そうして共同研究で発見した『毛穴熱風』や『肌荒風』は、日本気象学会でも発表しましたし、問い合わせも多く、大きな反響がありました」(谷口さん)

 

――共同研究によって、得られた気づきは多いのですね。

 

「気象データを、ここまで美容に生かせるとは思っていませんでした。私たちは『うるおい指数』は出せても、その先のお手入れを提示することはできません。私たちも、ポーラさんとの共同研究でさまざまな学びを得ています」(齊藤さん)

「隣り合った県でも肌データに大きな違いが出ることや、そこに気象や地形が関わっていることを知り、私たちも驚きました。毎月発表する美肌予報を作成するなかで、地域で肌環境が異なる理由を気象に求めるのは大変ですが、その裏付けを得られたときは、やはりやりがいを感じます」(曽根さん)

「ポーラとしては、異業種との共同研究は初めて。共同研究が始まった2014年の夏頃から約2カ月は、ほぼ毎週、日本気象協会の方々とデータを持ち合い、意見を交換しました。日本気象協会の方々は、私たちにとっての‟頭脳“ともいうべき存在で、ちょっとした疑問でも、投げかけると『一緒に調べましょう』と言ってくださって心強いです」(山川さん)

 

将来は毎日美肌予報を発信し、アプリでお知らせできるようにしたい

将来は毎日美肌予報を発信し、アプリでお知らせできるようにしたい

photo:thinkstock

 

――「美肌予報」をスタートしてからの周囲の反響は?

 

「マスコミの注目度が高いです。とくに、地形が肌に影響を与えていることや、2年以上前に日本気象学会で発表した『毛穴熱風』や『肌荒風』については、今でも問い合わせがあります。美肌予報は、我々にとっても今までとは違った新しいコンテンツとなりました」(谷口さん)

「『美肌予報は、天気予報を女性向けに翻訳してくれている』というお声をいただいたことがあり、とてもうれしかったですね。肌と気象を関連づけて発信できるようになったことで、逆に天気予報も身近に感じていただけるといいなと思います」(齊藤さん)

 

――今後、「美肌予報」をどのように発展させたいですか?

 

「気象と美容、それぞれの専門分野がデータを駆使して発信しているのが美肌予報。その存在をもっと多くの人に知ってほしいです。美肌予報が毎日発信できるようになり、天気予報を見るように、朝や寝る前にチェックすることを習慣にしていただけるコンテンツにしたいですね」(谷口さん)

「毎日の予報をアプリでお知らせできたら理想的ですね」(山川さん)

 

――「気象は未来のことを予測できる事象の一つとされています」と齊藤さんが言うように、確かなデータで予測された気象予報をもとに、美容の専門家がビッグデータを駆使して地域ごとのスキンケアのアドバイスをする「美肌予報」。しっかり味方につけて、美肌ケアに役立てたいですね。

 

インタビュー前編「気象と美容から読み解く!『肌と気象の意外な関係』」はこちら